【徹底解説】なぜ別席の話は初心者向けではないのか?別席の内容が難しい理由に迫る!

知らない方
知らない方

そもそも別席とは何ぞや?

👆こんな方はこの記事からどうぞ!👇👇👇

別席とはどのようなものなのか?

別席の話というのは、本来初めて天理教の信仰に触れる人のための話ではありませんでしたが、現在は事実上、別席が入信の儀礼のようになっています。

今回は、なぜ別席の話の内容は難しいのか?を解説していきたいと思います。

別席の歴史

ここでは、中山さとゑさんの論文「別席について」を参考にさせてもらいたいと思います。

この論文によると、別席制度は 1888(明治 21)年夏に始まっており、その目的としては、「自らの心に本当の教理を治める事」であったそうです。

そして、教理が治まり、天理教の信仰を生涯通る心が定めた方だけに、「おさづけの理」が授けられ、このさづけの理を拝戴した人たちを「ようぼく」と呼び、布教師となっていったそうです。

おさづけの理とは? よふぼくとは?(用木)

誓いの言葉の代わりに初試験が存在した

当初、別席を受講する(運ぶ)には、「初試験」と呼ばれる、厳格な試験を合格しなければならず、試験官は、 真柱様、事務所1人、先生方1人の計3人が立ち会われたそうです。

先生方というのは、本部員の先生方のことで、この試験に合格して、ようやく別席が受講できたのであります。

そして9回受講すると、さらにまた試験があり、それに通った人だけがおさづけの理を拝戴することができたのです。

制度編成

整理すると

  1. 初試験
  2. 別席
  3. 試験
  4. 本席(さづけの理拝戴)

昔はこのような制度だったため、途中で不合格になる人も多く、受講者の3分の 2がおさづけの理をもらえないということもあったようです。

その後、制度が改められ、初試験(誓いの言葉)、別席、 本席、仮席となり、別席後の試験はなくなりました。

仮席とは・・・おさづけの理を頂いた方々が、さづけの理の取り次ぎ方取り次ぐ際の心構えなどについて3人の本部員から教えて頂くという制度のこと。

初試験の名残り

このように昔は、厳しい試験を通過して初めて別席は受講できたのです。

その名残りとして、今でも別席話の冒頭では、

国々所々で、教理を聞いて納得した上で、さらに教理を深めたいから来たのであろう

別席のお話し

ということが述べられます。

つまり、教理にある程度の理解がある人が受講し、その後幾度かの変遷を経て、現在は初試験の代わり「お誓いの言葉」となり、その気があれば、誰でも別席を受講することができるようになったのです。

別席の誓いの言葉【本文+解説】

編成された理由

このように変化していった一つの理由は、安易に流されたというより、むしろ教勢の進展であったのではないかと考えられます。

天理教の信仰を求める人が著しく増えていく中で、布教師側も改まってじっくりと教理を伝えるよりも、

「まず、おぢばに帰り、別席を!」

ということになっていったの ではないかと考えます。

【初席の方必見!】別席を運ぶための基礎知識と様々な疑問に答えます!

結論(まとめ)

同論文の中でも、著者である中山さとゑさんは、

たすかって頂きたい故に、別席を運んで頂 くのでありますから、当然その方は、お道には未知なのであります

と初心者が別席を受講すると述べられています。

ただ、率直に言って初めて教理を聞く人にとっては、内容が高度すぎます。

そのため、本部や各教会で開催される講習会、行事や出版物、あるいは教会長さんのお話などのフォローが大切になってきます。

結果、別席受講が入信のための儀礼のような形になり、内容が難しく感じる理由でもあります。