おぢば案内

皆さん、本日はようこそおぢばにお帰りくださいました。

只今より、おぢばのご案内をさせて頂きます。

どうぞ、よろしくお願いいたします。

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皆さん、この神殿の中央にある、六角形の白い柱のような物が見えますか。

この柱のようなものは、かんろだいと言いまして、そのかんろだいが()えられている場所が、ぢばという地点です。

このぢばに、親神様の御心(おこころ)がお(しず)まりくださっています。

このおぢばこそ、天理教の信仰の中心であり、私たちの生命(いのち)(みなもと)、そして、あらゆるたすけの源泉の地なのだとお教え頂いております。

私たちの信仰する神様は、天理(てんりお)王命(うのみこと)(さま)と申し上げます。

そして、この天理(てんりお)王命(うのみこと)(さま)を、私たちは親しみを込めて、親神様とお呼び申し上げています。

この親なる神様で親神様という呼び方が表しているように、この天理教の信仰は、神様を親と(とら)える信仰です。

教祖(きょうそ)は、

『神さんの信心はな、神さんを産んでくれた親と同んなじように思いなはれや。そしたら、ほんまの信心が出来ますで。』

とお聞かせくださったそうですが、このお言葉のように、神様を親と(とら)えるところにこそ、本物の信心ができる核心(かくしん)があると思います。

この天理教の教えによりますと、神様が人間を造った、と言っても、粘土をこねたり、部品を組み立てたりして(こしら)えたわけでもないし、なにか魔法のような特別な力で造られたわけでもありません。

人間を生み出すに当たって、親神様が、まず一番最初にしてくださったことは、人間の父親、母親の役割を果たす夫婦の雛形、つまり、人間の両親の役割を果たす神様をお定めになることでした。

そもそも、遠い遠いその昔、この世の元初まりは、何もない、混沌(こんとん)とした泥海のような世の中でした。

そこには月様、日様の月日親神様がおられるばかりでした。

もともと、この世の元初まりには、親子もない、夫婦もない、兄弟や仲間もいない、真心を尽くし合う相手がいない、そんな味気のない、楽しみのない世の中でした。

そんな楽しみのない混沌(こんとん)とした世の中の姿を見て、親神様は、何とも味気ないと思召されて、

『そうだ、人間というものをつくり、その人間が互いに真心を尽くし合う、陽気ぐらしの姿を見て、ともに楽しもう』

と思いつかれました。

そこで親神様がまず一番最初に為されたことは、先ほども言いましたように、人間の父親、母親の役割を果たす夫婦の雛形をお定めになることでした。

そこで、親神様は、泥海の中にいたうをとみぃという生き物を引き寄せられて、そこに、人間を宿し込むのに必要ないろいろな働きを仕込み、それぞれ男女(だんじょ)の雛形と定められました。

そして、月日親神様は、父親なるいざなぎのみこと、母親なるいざなみのみことの体内へそれぞれ入り込まれて、直々に人間創造の守護をお教えくださり、九億九万九千九百九十九人という子数を、母親なるいざなみのみことの胎内に宿し込まれました。

それから、母親なるいざなみのみことは、その場所に、三年(さんねん)三月(みつき)もの間とどまって、やがて、七十五日かかって、子数のすべてを産みおろされました。

その、最初に人間が、いざなみのみことの胎内に宿し込まれた場所が、今、目の前にあるかんろだいが()えられているぢばの地点なのです。

なので、おぢばは私たち全ての人間にとっての故郷(ふるさと)なんです。

そして、人間が生み下ろされた後も、親神様はご苦心にご苦心を重ねられて、少しずつ少しずつ、現在の私達のような十分な人間の姿となるまで、実に永い永い年月をかけてご守護くださり、お育てくださいました。

このように、私たち人間は神様によって造られたと言っても、今の私達と同じ様に、まず父親、母親の役割を果たす神様がいて、わざわざ、その母親なるいざなみのみことの胎内に宿しこまれ、生み出して頂いたわけです。

まさに、腹を痛めて、生んだ我が子です。

だからこそ、私たち世界中の人間にとって、親神様は、真実の親なのだとお教え頂くのです。

そして、親神様からすれば、世界中の人間は皆、可愛い我が子だと仰るのです。

ちなみに、天理教の教祖(きょうそ)である中山みき様は、この時、母親の役割をおつとめくださったいざなみのみことの魂のいんねんある御方だとお教え頂いています。

そして、いま現在も、火・水・風のご守護をはじめ、身の内のご守護、ありとあらゆる物をお与えくださって、私たちをお守りくださっています。

私たちは、こうして、陽気ぐらしをさせたいとの思いで、この世に生み出して頂き、お育て頂いているのです。

私たちの毎日の暮らしの中には、いろいろな事があります。

(うれ)しいことや楽しい事、ばかりではありません。

つらいことや苦しい事だって、たくさんあります。

しかし、どんな事の中にも、この親神様の陽気ぐらしをさせてやりたいという親心が込められています。

ですから、いかなることが起ころうとも、変わらぬご守護をもってお連れ通りくださる親神様のご恩、そして親心に心を向けて、ご守護を信じて、明るく陽気に暮らす。

それが、この道の信仰なのです。

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それでは、これから、皆様とご一緒に、親神様を礼拝(れいはい)させてもらいますが、天理教の礼拝は、最初に一礼、頭を軽くさげて礼をします。

そして手を四回たたきます。

その後、再び頭を下げて頂いて、親神様にご挨拶や御礼、お願いを申し上げます。

この時、申し上げることは、例えば私なら、

『神戸から帰らせて頂きました〇〇〇〇です。只今おぢばに帰らせて頂きました。親神様、日頃は結構にご守護くださり、ありがとうございます。これからも、どうぞよろしくお願い致します。』

というように、ご挨拶や御礼を申し上げます。

何か、お願い事があれば、この時に申し上げます。

そして、言上(ごんじょう)が済めば頭を上げて頂きまして、再び手を四回たたいて、最後に一礼、となります。

それでは、ご一緒に参拝させて頂きます。