立教185年3月の御本部神殿講話「尽くし・運び」について

この記事を読む前に、、、

この記事は、立教185年3月に御本部神殿講話で富松先生が講話された概要を紹介しております。

この道の信仰は○○の道

  • この道の信仰は、親神様・教祖を信じきって、凭れきって通る、神一条の道である。
  • 陽気ぐらし世界を目指して、にをいがけ・おたすけに勇み立つ、たすけ一条の道である。
  • 少し見方を変えると、御恩報じの道、また親孝心の道とも言える

御恩報じの道について先人・先生方のお仕込み

御恩報じの道について、先人先生方のお仕込みの概要

  • 「かしもの・かりものの話はな、千遍聞いて千遍説け」
  • 「『この身体はな、親神様からの借りものやで、一に“くにとこたちのみこと様”はな、二に“をもたりのみこと様”はな、』と毎日毎日聞かせて頂くのやで、聞くだけじゃない、『結構やな』『有難いな』『勿体ないな』と、常に喜びを口に出して言わなければならない。」
  • 「かしもの・かりものの話は、耳にタコができるくらい聞いて、口が酸っぱくなるほど説いていて丁度いいのである。」
  • 「このお道の信仰は、請求書の信仰をしていては駄目だ、領収書の信仰をしなさい」

御恩報じの思案

御恩報じの思案の概要

  • “感恩ができて報恩をする”というのは、順序のように考えますが、どうも現実は違う
  • 一生懸命にひのきしんしたら、「あぁ、私は有難いな」と思えるようになる

お尽くしの信仰

お尽くしの信仰というものは、入信早々の人にも御恩報じの道、お尽くしの信仰をしっかり説き、丹精しなければならない。

富松先生の曽祖父のお話

私共の教会の初代会長(富松先生の曽祖父)は、おぢばに帰った時に、子供の頃、やけどをして一本指が伸びなかったようで、そのことを台にして誠真実を尽くして、神の働きをするようにお仕込み頂いたようです。

大和講という講ができましたので、初代会長は、その会計・金銭面のことを自分が責任を持ってさせて頂くと心定めをしており、2回目のおぢばがえりでは、今で言う、お尽くしの信仰に通ずる心定めをしているんです。

さらに初代会長は、その後、奥さんの身上を通して、一層成人をするように、何度も何度もお仕込頂き、10年間で13回もおさしづを頂き、遂に全財産を納消して、神殿普請に掛かられました。

そのような道を通った先人ですから、後に続く人達に徹底して、尽くし一条・運ぶ一条の道を熱烈に説いていたに違いないありません。

天理教用語 つくし・はこび(尽くし・運び)とは?

心定めの理立て

  • 心定めは、親神様・教祖は「本当にできるかな?」と思っておられるかもしれません。
  • 心定めをしたときには、理立てを合わせてするんです。お供えをする。
  • 理立てというのは、誠真実のお尽くしをするということで、親神様に本気度を見てもらうということ

理立てと日々の理

  • 誕生・入学・卒業・就職・結婚・昇進・新築・退職・出直しなど、色々な節目に理立てをさせて頂くこと
  • その日を迎えれるのは、親神様の御守護があればこそ
  • 理を立ててこそ、理が立っていく人間
日々の理

富松先生の教会では

  • 富松先生の教会では、50年前から、「日参御供」という御供がある
  • 日参御供は、金額よりも人数を大切にしている

お尽くしはよろづつなぎの守護

  • お尽くしの信仰は、しっかりできている人は、この道から離れない。
  • お尽くしのしない人は、何かちょっと節があるとパッと消えてしまう
  • お尽くしは、くにさづちのみこと様の理、金銭・縁談、よろづつなぎの守護が頂けます。

心定めの達成を心がけていると、、、

  • 「お尽くしの心定めを達成しよう!」努力をしていると、修理・丹精がきめ細やかにできるようになる。
  • お尽くしをしっかり説いていますと、自分自身の信仰姿勢が正されていきます。
  • 積極的におたすけをさせて頂けるようになります。

「金や物やない」の本当に意味

さて、このように、お尽くしの話をばっかししていますと、ある人は、「富松先生!先生はお尽くし、お尽くしばっかり言うけど、教祖は、『金や物やない』と仰ってますよ。」という人がいます。

しかし、そういう人には、「もう少しちゃんと読まないといけませんよ」「ええトコどりだけしちゃ駄目ですね」と申します。

どのように書いてあるかと申しますと、

金や物でないで。救けてもらい嬉しいと思うなら、その喜びで、救けてほしいと願う人を救けに行く事が、一番の御恩返しやから、しっかりおたすけするように。

天理教教祖伝逸話篇

というお言葉なんです。

“無い命をたすけて頂いたのなら、金や物でお礼をすることも大事だ、生涯、人たすけに通らせて頂くという精神になりなさい”というお仕込みなんです。

教祖から飯降先生へのお仕込み

飯降伊蔵先生は、奥様の産後の身上でおたすけ頂いて、夫婦揃って教祖にお礼に帰られた時に、伊蔵先生は大工さんでありましたから、「お社を作って御供させて頂こう」とその旨を申し上げますと、教祖は、

社はいらぬ。小さいものでも建てかけ。
一坪四方のもの建てるのやで、一坪四方のもの建家ではない。
つぎ足しは心次第。

と仰せられ、つとめ場所の普請が始まったのです。

この教祖の飯降伊蔵先生に対するお仕込みは、”無い命をたすけてもらったのだったら、金や物で御恩に報いようと思うのなら、つとめ場所の普請をしなさい。”というお仕込みなんです。

つとめ場所とは、今で言うと、世界たすけを担うおつとめをつとめる神殿普請をしなさい、ということになる、それが入信早々の時の飯降伊蔵先生に対するお仕込みだったんです。

学生時代の体験談

さて、話は少しは変わりますが、今月は、春の学生おぢばがえりが開催されますが、ここで学生と尽くし運びということについて、私の学生時代のささやかな体験談を少しお聞き頂きたいと思います。

  • 母からの手紙でお尽くしをしてほしいと頼まれる。
  • 友達に授業料の半分を借りてお供えをされました。
  • 教祖80年祭の時の御供をよくぞ母親は言うてくれた、今でも感謝している
  • 私にお尽くしの信仰はなく「母親の気持ちに応えたかった」と言うのが正直なところ
  • 親からお尽くしを我が子に言うということは、子供にとって、とてつもない大事なこと

お尽くしの心定めを達成する8つのよすが

さて、私は39年近く教会長をつとめさせて頂いて、その間、

  • 「どうしたらお尽くしをして頂けるだろうか?」
  • 「どうしたらお尽くしの心定めを達成できるだろうか?」

そればっかし、考えて参りました。

お尽くしをして頂けるようになるには、こういうが大事だと気がついたことをメモ致しましたので、そのお話を少ししたいと思います。

  1. 「自分自身がお尽くしの心定めをする」こと
  2. 「その心定めを毎日自ら背負って歩く」こと
  3. 「親神様・教祖にお願いこみをする」こと
  4. 「お尽くしの為には、いくら人様に頭をさげてお願いしても良い」ということ
  5. 「一度でも多く声を掛け、一度でも多く足を運んで丹精する」ということ
  6. 「集まる理を作る」こと
  7. 「亀の心になる」ということ
  8. 「お尽くしをして下さったら、『ありがとう』『ありがとうございます』と大喜びをする」こと

人作りとお尽くしの心定め

ここで特に教会さん方に、心定めということに少し聞いて頂きたいと思います。

  • 人作りの心定めとお尽くしの心定めは、自ずと違いがある
  • 人作りの心定めは聞きやすいし、説きやすい。
  • お尽くしの心定めは我が教会、我が家が不自由しても、おぢば・上級へ運ぶ、ということ
  • 人作りの心定めも、お尽くしの心定めも、どちらも大事。
  • 人作りの心定めだけでは、常識的な信仰に流れてしまう恐れがある
  • お尽くしと人作りの心定めは、一つになって初めておたすけのできる用木が育って下さる

最後に

最後に申し上げます。

お尽くしは、旬々に仕切るということが大事だと思います。

教祖は、

仕切り根性、仕切り知恵、仕切り力、仕切りの道、どうでもこうでも踏まさにゃならん。

おさしづ

と仰せられています。

特に教祖の年祭の旬は、まさに仕切りの旬であります。

来年からは、教祖140年祭活動、三年千日が始まります。

御恩報じ、お尽くしの信仰に大いにお勇み頂いていきましょう。