【安産の秘訣】昔の習慣は要らない⁉神様の十全の守護などについて!

この記事では、天理教で教えられる安産の秘訣と神様の御守護について紹介していきます。

下記の記事を読んでいただくと、今回の記事の理解が深まりますので、是非お読みください!

【安産の秘訣】をびや許しの手順・頂き方・歴史などを徹底解説していきます!

お産に”けがれ”はない

昔から、「お産は女の大役」と言われてきました。

女性にとって出産は、この世に新たな生命を生み出す大役と言う意味です。

また、一方で、「お産は女の“大厄”」とも言われ、女性の生涯で、命がけの最も危険な節目という意味です。

しかも、血のけがれの観念から、ある意味では、いろいろ慣習にしばられていたので、昔の女性の境遇は、現在の私たちの想像に及びません。

この時代にあって、教祖は、をびや許しを出されたわけですから、そこには、命をかけた”大厄”から女性を解き放つという意味合いがあったのです。

しかも、けがれの概念もぬぐい去ってしまったのです。

当時の人々は言うまでもなく、現在の私たちにとっても、温か包みこまれるような教えであります。

昔のお産習慣

腹帯

下腹に巻く帯のこと。
現在でも産前にまかれるが、昔は産後をきつく巻いていた。
腹帯は一般に妊娠5か月目の戌の日にしめる。
犬は、よく子を産み、お産の軽いことから、それにあやかって習慣になっている。

毒忌み

妊娠中の食べ物を制限すること。
例えば、大和では、ニワトリを食べると4本指の子が、タコを食べると骨なしの子が、お茶をたくさん飲むと色の黒い子が産まれるなどといわれた。

産屋

お産はけがれとされていた為、出産が近づくと、母屋(住居に用いる建物)と別に産屋を設け、妊婦はそこに移されていた。
家の納戸があてられる場合もあった。

凭れ物(もたれもの)

藁や布団で作った、妊婦がもたれかかるためのもの。
江戸時代は座産が一般的で、寝てお産をすると死ぬと言われていた。
妊婦は座ったまま、凭れ物に寄りかかり、天井からつるした力綱につかまってお産をした。
また、産後も定められた期間を凭れ物にもたれていなければならなかった。

七十五日の身のけがれ

産後75日は、けがれも消えないとされ、その間、忌みに服さなければならなかった。
「オビヤアケ」「イミアケ」などと呼ばれ、10日ほどで、台所に出られる地域もあったが、ほとんどが75日間は、通常の生活は許されなかった。
神仏への参詣も許されない所がほとんどで、許される場合でも、一般とは、別の参道を通らなければならなかった。

常の心づかいは一切問わない

教祖は心のことについて、こうもお教えくださっています。

「神の言うとおりにすることなら、常の心の善しあしをいうやない。常のあしきは別にあらわれる。産については、疑りの心さえなくして、神の教えどおりにすれば、すみやか安産さす。常の心に違いなくとも、疑って案じたことなら、案じの理がまわるで。」と。

どんな人間でも、善い心悪い心を持っています。

時には、欲張ったり、腹を立てたり、人を憎んだり恨んだりしてしまうものです。

教祖は、そのような心づかいを”ほこり”に例えて戒められました。

しかし、お産に関しては、どんな心づかいをしてきた者も、これまでの心づかいは一切問わない、ただ信じて、親神様の胸に飛び込むなら、すみやかに安産の約束をするとおっしゃっているのです。

さらに、

またたすけ、をびや自由いつなりと、延ばしなりとも早めなりとも

おふでさき読み下し

つまり、出産の時間を、延ばしなりとも、早めなりとも、願い通りに守護してやろうとお教えくだされているのです。

様々な状況が出てきて、出産を延ばしていただきたい時、あるいは早めていただきたい時には、一心に願えば叶えてくださるのです。

これは、世界の人々に、ぢば真実の親の存在を知らして、早く陽気ぐらしへと導きたい親心からなのです。

人間宿し込みの「ぢば」から

ぢばは、昔むかし、人間が最初に宿しこまれた場所であり、そして、今も親神様がお鎮まりくださる所です。

その証拠として、「かんろだい」が据えられています。

このかんろだいを囲んでつとめられるのが、天理教の最高儀式である「かぐらづとめ」です。

かぐらづとめとは、親神様がこの世と人間を創められたときの十全の働きを現在に再現するもので、十人の人々が、それぞれのお面をかぶって、それぞれの働きを手振りにあらわして、心ひとつにつとめます。

それによって、この世が陽気ぐらし世界の立て替わるご守護を頂けるとお教えくださっています。

をびやの御供は、かんろだいにお供えし、「をびやづとめ」をつとめた後、下げられるわけですが、このをびやづとめは、かぐらづとめの一つなのです。

第一をびやたすけ、さあ三日目三粒を三つ、三三九つを百層倍。これがかんろだいへ供え、本つとめをして、物とのぢばなる事を伝え、をびや許しを出す。

おさしづ

つまり、をびやの御供は、人間創造の働きの理を受けているというわけです。

人間創造の元のぢばから頂くのが、をびや許しだということを、しっかりと心に納めさせていただきましょう。

陽気ぐらしのための働き

親神様は人間創造にあたって、陽気ぐらしができるように、十の働きを人間に備えられました。

これを「十全の守護」と呼びます。

生まれたての赤ちゃんが、何も教えていないのに、息をしたり、お乳を吸ったりできるのは、この守護のおかげなのであります。

十全の守護は、人間ばかりではなく、万物にあまねき、行き届いています。

自然界が息づいているのも、人間が生かされているのも、この守護の賜物なのです。

胎児の成長は、ある意味では、この十全の守護が一つひとつ備えつけられていく過程でもあるのです。

十全の守護

自分で産むわけではない

人もともすれば、「自分の力で生きているんだ!」という思いになりがちですが、自分の身体さえ、思い通りにならないことが、お産の時に実感すると思います。

赤ちゃんが欲しいと思っても、授からなかったり、早く産んでしまいたいと思っても、なかなか出てこなかったり、五体満足で生まれてくるのも、人間業ではありません。

胎内へ宿し込むのも月日なり 生まれだすのも月日せわどり

おふでさき読み下し

とお教えくださっています。

子供が胎内に宿るのも、産月を迎えて、無事に生まれるのも、全ては親神様のお働きです。

自分の力で産むという様なことは考えず、親神様にお任せして、謙虚な心で出産にのぞむことが重要です。

出産は、母親だけではなく、家族にとっても、親神様の人間創造のお働きを、この身で感じることができる素晴らしい機会です。

自分の誕生のときに思いを重ねて、みんなで新しい命の誕生を見守りたいものです。

不思議な縁でつながる親子

前生にいんねん寄せて

天理教では、「死」のことを「出直し」と言います。

人間の魂は、親神様の人間創造以来。生まれかわり出変わりを重ねて、この世を生き通してきました。

人間が新たに生まれ変わる時、親神様は、それぞれの魂の前生の行いを見定めます。

そして、その人に、最もふさわしい所に生まれさせて下さるのです。

親と成り子と成るは、いんねん事情から成りたもの

おさしづ

あなたのお子さんは、あなたを親として生まれてくるのが、その子にとっても、家族にとっても、丁度良く、陽気ぐらしへ近づくことができると親神様が思召されて授けてくださったのです。

家族みんなで子育てを

子供は親のマネをして物事を覚えます。

良いところだけを見てくれれば良いのですが、悪いところほど、よく見ているようです。

それを他人に指摘されて恥ずかしい思いをするので、「子は親を映す鏡」だと言われる所以です。

赤ちゃんは、お父さんをはじめ、家族みんなの姿を見ながら成長していくことを考えた時、もっと視野を広げると、「子は家族を映す鏡」とも言えそうです。

このように考えたとき、子育ては、お母さん一人の責任にしておくわけにはいきません。

まずは、家族それぞれは赤ちゃんに愛情を注ぎ、更には、陽気な家庭づくりを務めていきたいものです。

赤ちゃんの成長に負けないように、家族の一人ひとりも育つ努力をしていきましょう!