榎本栄治郎 えのもとえいじろう
現、福井県三方郡美浜町菅浜の人。
明治8年(1875)4月上旬、榎本栄治郎は、娘きよの気の違いを救けていただくために教祖(おやさま)のもとを訪ねた。
教祖は、
「心配は要らん要らん。家に災難が出ているから、早ようおかえり。かえったら、村の中、戸毎に入り込んで、42人の人を救けるのやで。なむてんりわうのみこと、と唱えて、手を合わせて神さんをしっかり拝んで廻わるのやで。人を救けたら我が身が救かるのや。」
と、言葉を下された。
教祖の言葉通りに、村中廻り、病人の居る家は重ねて何度も廻って、42人の平癒を拝み続けた。
すると、娘は全快のご守護をいただき、そのうえ、養子を迎えることができた(『稿本天理教教祖伝逸話篇』42話「人を救けたら」)