平教分教会(河原町)山本武人さん
山本さんは、最近、八生兵庫の中の者と親しくなった仲であり、しかも学生時代は八生兵庫に所属する者と同学年で生活しておられました。
また、2人目に続けて河原町大教会の所属ということもあり、なにかと八生兵庫と縁があるように思われます。
そうしたことから、今回3人目としての声を快く引き受けて下さりました。
感謝、感謝です!
山本さんは、同期だけでなくOBや先生方、そして噂を耳にした人が驚くほどの奇跡的な御守護を頂いたおたすけを経験しておられます。
昔ならまだしも、現代にもこんなに鮮やかな御守護があるのかと、周りの方々もビックリしております。
その経験を耳にし、ぜひ聞かせていただきとお願いして引き受けて下さいました!
親の声から自らの意志へ
滋賀県出身の私は、高校からおぢばに住まい、天理教校学園→専修科でお育ていただきました。
ただ、専修科には進んで行った訳ではなく、親の声を受けてイヤイヤ通っていたというのが事実です。
けれども、入ったからには求めようと思い、お道の教えを学ぶことに決めて努力しました。
しかし、少しずつ教理を求めて進む中に、自らを省みるふしを頂いたのです。
さまざまな身上や事情を何度も見せて頂き、なかなか思うようにいかないと悩む時期もありました。
そうした中、私は教理を求めるあまりに、いつしか心が高くなっていることに気が付きました。
そして、思案した結果、私には実践が足りていないことが分かり、教理だけでなく身をもって行うことが大切だと考えるようになったのです。
また、せめて教祖140年祭に向かう三年千日のこの旬に、仕切って実践してみようと思うことができました。
そして、実践するために布教の家に興味を持つようになったタイミングで、学生時代から親しくしてもらっていた憧れの先輩とお話する機会を与えて頂きました。
その先輩は布教の家岡山寮に行き、勇んで布教にいそしまれておりました。
憧れの先輩から布教の家の話を聞かせていただき、私も岡山寮に行こうと決め、とにかく1年間と仕切って歩かせていただいております。
親の声を受けて進んだ道から、自らの意志で親孝行するための道を選べるまでになれたことが有難くて仕方ないです。
歩き始めてまだ3ヶ月ですが、不思議な御守護を見せて頂きましたので、ここに掲載させていただきます。
現代稀に見る御守護
皆様は日々歩む中、不思議な体験を身で味わったことや、不思議な出来事を見かけたことはありますか?
ある夜、いつも通り駅前を歩いていると、自走式車椅子に乗った1人の男性を見かけました。(この話の中ではYさんと呼ばせてもらいます)
「大変そうだなぁ」
と思い、声をかけるか迷った挙句、少し様子を見ようと思いましたが、いつの間にかYさんに声をかけていたのです。
「通りすがりの者ですみません。何か困っていることがあれば話を聞かせて下さい。」
と、いつもの文言ではありますが、明るく尋ねてみました。
「大丈夫だから気にしないで。ありがと。」
そう言って頂いたが、なにか誰かが背中を押してくれているような気がして、何度も声をかけてしまいました。
そうすると、
「少し離れた家まで帰っている道中なんだ。」
と打ち明けてくれました。
正直、その日はあまり勇めていなかったので、迷いに迷いましたが、車椅子を押してその人と共に家へと向かうことにしました。
車椅子を押しながら帰る道中、Yさんから色々な話を聞かせていただきました。
「20年前から下半身麻痺の病気を持っています。痛い痒い、熱い冷たいと感じることも出来ないんです。最初は杖をついて少しは歩けていましたが、5年前、足の裏に釘が刺さってしまっていたのに気づかず、いつの間にか壊死し、指を一本切断することになったのです。
それ以降、歩くこともできなくなり、現在は膝をついて家では移動しており、外では車椅子を使って移動しています。医者にも匙をなげられました。
それと、狭心症という心臓の病気も持っています。これも下半身が麻痺し始めてから続いていて、週に4、5回、強い発作がきます。
ほんと僕の体はボロボロです。笑
今まで何回も自殺を考えました。でもなぜか生きているんですよ。
不思議ですよね。笑
まぁ僕は元々ポジティブな性格でして、病気のおかげで色んなことに気づくことができました。今では親切にして下さる人に感謝しかないんです!」
Yさんは、これまで身に起きた事柄を事細かく、しかも明るくお話しして下さったのです。
話を聞かせていただききながら私は、Yさんの陽気な心に感銘を受けました。
これ以上ない苦労を経験されているにも関わらず、明るく話をして下さるYさんから、私自身すごく元気を頂き、当たり前に使わせて頂いているこの体の有難さをしみじみと感じ、これからも頑張ろうと思いました。
また、それ以上に
「この方の病気が治ってほしい。少しでも良くなってほしい。助かってほしい。」
心からそう思えるようになりました。
複雑で色々な思いを抱きながら車椅子を押し続けていると、いつの間にかYさんの家に着いていました。
約2時間かかりましたが、本当に一瞬でした。
別れる前におさづけを取り次がせていただき、ひとこと口にしました。
「天理教のお話を聞いてみませんか?奈良県天理に行きませんか?」
この言葉を出した時、緊張や勇気などの感情はなく、
「天理、おちばに帰ってたすかっていただきたい。病気が治らなくても教えを通して心を救けていただきたい。」
その思いしかありませんでした。
Yさんは素直に受け入れて下さり、一週間後、おぢばに帰ることが決まりました。
わざわざ2時間かけて車椅子を押してくれた感謝と、天理教のイメージが良かったからという理由から、帰ることを決心して下さったそうです。
両親からは、天理にお連れするまでの一週間、毎日Yさんの家に通い、おさづけとひとことはなしをしなさいという言葉を頂きました。
翌日、家のドアを勝手に開けて中に入ると、飛び出すようにYさんが駆け寄ってきました。
「昨日してくれたあの儀式はなんだ???
そのおかげか分からんが、昨日よりも少しだけ歩けるようになったんや。」
と、喜び溢れる報告をして下さりました。
この不思議な出来事があってから、私も早く天理に帰りたいと強く思うようになりました。
当日、無事に天理に着き、別席を運んでいただき、私も傍聴させていただきました。
無事に初席運び
初席を運んで下さった時の2人
お話のお取り次ぎ中、Yさんがいきなり足を摩り始めました。
最初は気にしていなかったのですが、あまりにも勢いよく摩られるので、心配になって
「大丈夫ですか?」
と尋ねました。
「痛い!足が痛い!足が痛むんや!感覚があるんや!!」
20年ぶりに感覚が戻ったYさんは、痛いにも関わらず、涙を流して喜ばれていました。
初めて人がたすかった姿を見ました。
この瞬間は忘れられない。
これ以上にないほどの嬉しさを味わいました。
物理的ではない、ちばの理、神様の働きを目の当たりにしました。
きっと、Yさんの陽気な心や素直な心を神様が受け取って下さり、御守護頂いたのだと思います。
この方を生涯通しておたすけさせてもらいます。
この方のもとへ足を運び、心を配ってつとめさせていただきます。
神殿でのおつとめ中、そう心定めさせていただきました。
それ以降、Yさんの足の感覚は日に日に戻っていき、車椅子での日常から、杖一本で長時間歩けるまでに回復しています。
杖での帰参も果たしました
また、痛い痒い、熱い冷たいを存分に味わいながら、小さな事でも喜んで通られています。
しかも、
「天理に行けば神様が働いて下さる!」
と、知人の方々をはじめ多くの人に自分のたすかった話を伝え回られておられます。
第二の人生が始まったような、胸を張って勇んで通られています。
どれだけ自分自身が都合よく考えて生きてきたか、どれだけ日々の有難さに気づけていなかったのか。
Yさんとのお出会いのおかげで気付くことが出来たのです。
神様のお働きでしかない。
負けていられない。
勇むしかない。
鮮やかな御守護を見せて頂いたYさんとのお引き寄せをしっかり思案し、1人でも多くの方にたすかって頂けるよう、自分に厳しく、人に優しく、【夢とロマン】をもって歩ませていただきます。
長い話を最後まで読んで下さり、誠にありがとうございます。
この話をぜひ、皆様の話の種にしてくださると嬉しく思います。
改めまして、本当にありがとうございました。